猿板

遊山黒子衆SARUの記録

三嶺清明の節 承

韮生越へ

 今日は古い峠道を登ろう。
それは森が下草を失い
荒れてしまった姿を
もう一度見ておきたいから。


◆繰り返すこと
 このツツジも凄いね!
桜のように花をつけている。
今年四国は表年のようだな。



◆失われたこと
 私が目印としていた
ハリギリの巨木も倒れている。
                    
四国は特に剣山系に
住処を追われた鹿が集まり
下草を失い土壌が流れ始めている。



この沢への下りにしても
山慣れたものでも危険になった。
                     
◆生き抜くこと
 この日里近くの林道で
私たちはカモシカに出会い
稜線近くになって鹿を見た。
 これじゃ居場所があべこべだ。



            
峠道は流れ落ちた土砂に埋まり
目印にしていた木は何本も倒れ
長年通った私も幾度かルートを見失った。
                         
 これが長笹谷の源流の沢胡桃。
えらく苦労したけど稜線は近いぞ。



                          死ぬものは死にゆく躑躅燃えてをり  臼田亜浪