初めてこの森を訪れて
30年になろうとしている。
森にしてみれば短い時間だが
風景は随分変わってしまった。
◆八丁ヒュッテ
一本しようか。
四半世紀過ぎたこの避難小屋にも
私達の思い出が沢山詰まっている。
◆カンカケ谷
八丁の分岐から
カンカケ谷に道を取り
杉林から自然林にはいる。
この頃から雪が舞い始め
風景は冬のものになった。
◆静寂の森
増水したカンカケ谷を徒渉し
沢筋に沿って主稜線を目指す。
雪が水を黒く染める水墨の風景に
枯れ葉が色を添えていた。
この流れが生まれるところに
この森の長老がいらっしゃる。
お久しぶりです。
ひねもすの雨に枯れ色深めけり 西崎佐和