「今日は古い道で行こうや」
和宏さんが子供のころ汽車で始まり
山麓から一泊二日で登頂した道。
◆ゴロゴロ八丁
「あの頃は宿坊も賑やかやった」
当時この道しかなかったと言う
ガレ場にかすかな踏み跡しかない山道。
春は緑のトンネルになるね。
◆石門を潜る
和宏さんに続いて登り
巨大な岩が目の前に現れる。
「この岩の上に空海さんが
修行したお堂があるがよ」
定福寺は行基開創。
弘法大師が19才のとき
ここで修行したと伝えられ
ここから加持ヶ峰と呼ばれ
いつか梶ヶ森になったと言う。
「前回カモシカに会うたで」
森の賢者が好きそうな場所ですね。
草の根の蛇の眠りにとどきけり 桂信子