猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立冬の剣山遊山 雨上がる

劔神社

 tochikoはいつも頭を下げる。
山間部で育った彼女にとって
当たり前の心だろうと思う。


◆神の山へ
 森を魔性の住処と観た
白人と違って日本人は
森には神が住むと考えてきた。
たとえば狼は犬神様なのだ。



◆雨雫の森
 そんな日本人は山を崇め
また森に安心感を覚えたと思う。


  
その元となるのは「水」
世界屈指の水資源に恵まれたのは
海に囲まれた山があればこその事。
日本は奇跡の島国だと思う。
                         
 「瀬戸内は晴れちゅうね」



◆自然とは
 ここは里山を追われた鹿により
林床の植物が失われていたが
最近鹿の気配が薄くなり
再び笹が回復しつつある。
                       
この山域全体がそうであったため
国とNPOの「自然保護」の旗の下
多くの血税と人の心が費やされてきた。



私は全ての自然の中で
個々に生きる命は無いと思っている。
この自然を前にその人達に私は問いたい。
あなた方が言う「自然」はいつからあるのかと。


                  


  立冬のことに草木のかがやける  沢木欣一