ブナたち高木の森を抜け
西島リフト駅の笹原に出れば
紅葉に覆われた頂上部が現れる。
◆変化の兆し
発達中の低気圧が
重たそうな雲を引き込み
大陸の寒気が流れてきた様だ。
◆錦の中へ
汗が少なくなるほど
朝の気温が下がってきた。
「今年の紅葉は淡いね」
やはり多雨であったため
十分光合成が出来ていないようだ。
でもこのパステルカラーが
今年の色、一期一会なんだろう。
「でもちょうど見頃やね」
◆錦が下る
もう一週間もすればこの葉は散り
紅葉は下り秋の行楽シーズンとなる。
でもイベントや「ゆるキャラ」ではなく
日本の伝統文化や秋の自然現象に触れ
世界が賞賛する日本の美を堪能して欲しい。
それは日本が生んだ庶民のアウトドア
物見遊山の心だと思っているから。
さあカンバの林を抜ければ
今日のお宿が待っている。
手に拾ふまでの紅葉の美しき 和田順子