猿板

遊山黒子衆SARUの記録

猟師K歯医者さんの山歩き「精霊の森」 山滴る

木陰から

 この日登山口に続く
国道を上がる車は少ない。
 「河童ちゃん
   花の端境期やきね」


◆緑の旬時
 そうですね雨の季節で
花も少ないときですが
大地がまだ温まらず風は涼しい
新緑も良い時期なんですけどね。



◆涼風流るる
 身体を冷ます森の水気が
谷筋から風と共に吹き上がり
                    
繁殖期を迎えた鳥たちの
澄んださえずりが森に響く。



この頃の森に居ると
心と身体が喜んでいることを感じる。


         
◆夏雲上がる
 木々の間が明るくなり
ブナの森を抜ける時が来た。



                           
剣山の頂から湧き上がる雲は
今日は油断をするなと告げている
 さあ 精霊の森へ急ごう。


       


  頂きに神を祀りて山滴る  高橋悦男