猿板

遊山黒子衆SARUの記録

昼寝に行ったこと 還るとき

森への分岐

 林道を離れ一旦沢へ下る。
私たちが長く通い続けた山道は
それなりに変化してきました。
◆朝陽射すこと
 よく沢登りで遊んだ長笹谷は
土石流で何度か姿を変えてきましたが
隆起と崩壊を繰り返す日本では
当たり前の自然現象なのでしょう。

◆人が関わること
 沢が吹く度に架け替えられる橋。
これも奥物部に暮らす方々の
貴重な現金収入になっています。
            
「ケンジさんらぁが
 また架け替えてくれたがやね」


                      
◆光が変わること
 「河童ちゃん空気がかわったね」
鬱蒼とした夏の薄暗い風景から
森は秋に変わり始めていました。

 そうやね・・・・。
葉っぱも沢山残っているし
これは紅葉が期待出来るかもね。
    
                   
◆居場所のこと
 「空が開いてきたね」
そうやね木洩れ日で
森が明るくなってきたね。
 
                       
この森の中の平地こそ
四半世紀通い詰めた
私たち夫婦の居場所。
           
また新しいネットが設置されている。
ここも人の関わりにより
随分変わってしまいました。
      


  陽の匂ひして十月のほとけたち  児玉輝代