猿板

遊山黒子衆SARUの記録

初夏のカルストの森遊山 かえり道

表紙 橅の花吹雪

 栃の大木の上から蜂の羽音が
読経の様に静かに降り注ぎ
昼寝を貪る私達の上には
栃の花がぽとぽと落ちてくる。
◆静かな時
 自然の感触と流れる時を
全身で感じていられる一時は
きっと贅沢な時間なんだろう。



◆木を見て森を見ず
「大きい木の下には何ちゃあ生えん。
 ほやき大きい木は切っちゃらんと
 山が動いて山津波が起こるがぞ」
かつて物部の木こりに聞いた話です。
           
確かに大きな木の元は中低木も笹も育たず
草達がかろうじて生えているだけになる。
木は生長しきるとCO2の排出が多く
O2が欲しければ大木を切る必要がある。


               
大木を森の巨人と呼び樹医までおき保護し
同時にCO2排出規制を唱える環境省
自らに矛盾を感じないのだろうか?


        


 また「生物多様性」と
外来種排除」はどうだろう?



◆命は巡る
 「アサギマダラが帰ってきた!」
小さい体で命がけで海を渡る蝶。
私は一度でもこの小さな命ほど
懸命に生きたことがあるのだろうか?


                


 今年もお帰りなさい。


           





  夏の蝶高みより影おとしくる  久保田万太郎