山では個々の地形に応じ
植物たちの植生が決まります。
たとえば風の当たる場所には
樅など風に強い樹木が森を護ります。
◆風の造形
特に標高が高く風が強い稜線では
背の高い樹林帯が生育しづらく
笹や躑躅また高山植物などが
根を張って頑張っています。
この日前線が生む気圧差で
山麓から沸き上がった風が
雲の筋を造り稜線を越えていました。
◆水の造形
気圧差で発生する風や
温度差により発生する雲が
一期一会の風景を見せてくれる。
この日剱山から臨む三嶺は
雲に身を変えた水のベールを
身に纏っていました。
◆風の中へ
標高を上げ頂に近づき
雲を抜け稜線が姿を現し
風の中に入り視野が開ける。
ここから見下ろす森も風も雲も
その全てが水が造る風景なんだ。
取りつきて消ゆる雲あり雲の峰 千代女