4月の風に誘われて
家から遊山の日に
ずっと想いを温めてきた
ある植物に出会う事ができました。
★大切な本
「風の彩り」
10年前に買い求めた書籍のあるページに
この不思議な植物の紹介があり
造形がとても印象で記憶に残っていました。
少し薄暗い林床の歩道脇
茶色い落ち葉の中から見覚えのある葉が出ています。
もしかして・・・?
葉の根元を見ると土埋もれるような
その花を見つけました。
★出会い
尊敬する牧野博士が名付けた土佐地名の植物。
牧野博士が命名した新種などの植物の数は
二千五百種ほどといわれていますが
故郷 佐川「サカワ」名を付けたのは
この1種だけとのこと。
「サカワサイシン」
花を咲かせるまで5年
親株の元しか種子をこぼさないので
十センチ先に子孫を育てるには十年で足りないほどというから
分布を広げる速度が極めて遅いとの事。
★風光る頃
薄日の差すまだ冬色の土の上
葉に隠れるように咲いた不思議な植物たち
嬉しい出会いがありました。
これからまた
忙しく過ごす日々が続きますが
眩しい新緑と花達との出会いに
背中を押してもらったような気がしています。
風光りすなはちもののみな光る 鷹羽狩行