猿板

遊山黒子衆SARUの記録

初春の五山所道遊山 祈り

ウバユリの若葉

 陽の当たる里山から
植林に入り登山道は始まります。
その薄暗い林にもウバユリが芽吹き
春の訪れを告げていました。
◆古の時へ
 「こちらへどうぞ」
と言っているような石碑が
いにしえの時に導いています。



◆参道の始まり
 単調な植林の風景を抜け
かつて奉納相撲が行われた
開けた古い峠にあがります。


         
ここからは潔いほど真っ直ぐな
きつい勾配の参道が
頂まで1時間ほど続きます。



◆五山所道
 趣ある参道脇には
杉や檜の老木が立ち並び



要所に置かれた石仏などにある
江戸、明治、大正の年号も
長い時の流れを語ってくれます。



◆鎮魂
 北の高山に守れたこの里山にも
時折強い北風が吹き付け
小雪が舞うこともありましたが



私達は山神様のお導きのお陰で
優しいお顔をした仏様に囲まれた
穏やかな休日を過ごす事が出来ました。



 しかしこの寒波は北国で
悲しい犠牲を出してしまいました。


                
 でもその方々は
決して無謀な事をした訳では無く
普段の日常を過ごしていた事を
私達は忘れてはならないと思います。



 今年の記録的な暴風雪により
犠牲となられた御霊の平安を
心からお祈り申し上げます。



                       いきいきと三月生る雲の奥  飯田龍太