猿板

遊山黒子衆SARUの記録

入らずの山の遊山 幽玄の時

源流点近く

 不入山は四万十川の源。
この四国最深部にある山から
日本を代表する川は生まれ出流。
◆林道の終わり
 林道を一時間ほど歩けば
背の高い笹たちが迎えてくれる
清流生まれる森に入ります。

◆私たちの源流域
 私がこの山を意識したのは
「四国百山」という書物にあった
深山幽谷の趣がある」と
言葉が添えられた一枚の写真。

そして初めて訪れたのは
森が葉を茂らした夏だったと思う。
            
その四国を生んだ巨大な力で歪んだ岩に
纏い付く苔や木の根に神々しい力を感じ
幾度この山を訪れたことか。

 でも雪を纏う姿を見るのは
これが初めての様な気がします。



◆雪の門
 深山に抱かれた幽谷は
この日冬の眠りの中にあり



日本らしい静寂の風景で
私たちを迎えてくれました。


            
 やがて越冬芽で眠る
石楠花が現れれば稜線は近い。



稜線を照らすアマテラスが
雪の門の向こうで待っています。



                            応々といへど敲くや雪の門  去来