猿板

遊山黒子衆SARUの記録

最後の土佐猟師の物語2013 猟師の宴

梅が咲く

 春を告げる梅が咲けば
間もなく猟期は終わります。
今年最後となる私の猪猟のため
猟師Kさんの元を訪れました。
◆河童のREVENGE
 Kさんが「犬小屋」と呼ぶ
猟師たちの隠れ家は
安芸の山から生まれ出流
清流のそばにあります。

◆集うこと
 その猟師の小屋には
明日の打ち合わせのため
猟師達が集まっていました。

今宵の肴一つ一つ全てが
猟師の手による無骨な料理。



「河童ちゃん
 猪は首が一番美味いき
 寄っちゃおき食べてみいや」



 私の甥とKさんの息子も
参加したこの様な宴の中で
若かりし頃のKさん達も
多くの事を学んだのでしょう。

◆挑むこと

 翌朝、猟師達は集まり
ストーブを囲み再び策を練る。



Kさんは犬の個性を見ながら
今日の猟場を観た相棒を選ぶ。



 その期待に応えようと
猟場に着き森の様子を窺う
凜々しい面構えの犬たち。



今日こそ河童ちゃんに
大物追いを見せてよ!!



                          勇気こそ地の塩なれや梅真白  中村草田男