猿板

遊山黒子衆SARUの記録

最後の土佐猟師の物語2012 心が集うこと

猟師の小屋へ

 いつも猪や鹿の肉を頂いている
猟師Kさんの猟に同行するために
土佐安芸郡の清流「伊尾木川」を
Tochikoと二人で遡っています。
◆猟師達の小屋
 今宵もこの里山で猪を追う
猟師達が集まるこの小屋は
いつも温かい空気を感じます。

◆里の恵み
 今年獲った猪の肉を
焚いてくれたキムチ鍋。

猟師自ら焼いた炭を熾し
犬たちが捕らえ猟師が仕留めた
鹿肉は塩こしょうだけで頂いても
まったく臭みもなく旨い。

 銃や罠で捕らえた鹿肉の
あの臭みは一体何だろう?

◆猟師の宴
 「わしらぁも犬も猪も命がけよ」
きちんと獲ってきちんと捌けば
肉に臭みは残らないと言う。

それは自然に対する畏敬の念
感謝の心の現れだと思う。

「河童ちゃん。今年こそ
 30貫越えを仕留めろうき」
小雨降る小屋の温かい宴で
猟師たちは豪快に笑ってくれた。


                         猪鍋や山の見ゆるを上座とし  井上弘