猿板

遊山黒子衆SARUの記録

一匹狐の遊山 道のこと

夜明けのR195

 一人で走る夜明けのR195
これから向かういつもの山は
厚い雪雲に覆われていました。


◆国道から県道へ
 国道を離れ旧物部村へ
25年間見つめてきたこの風景に
今だに飽きることはありません。



最深部にある久保の集落は
今年も無事稲作を終えた様で
これから長い冬ごもりに入ります。



◆林道へ入る
 さあ行くよ。お留守番頼むね。
誰もいない林道の入り口から
一人の遊山が始まりました。


森深く入っていく林道は
等しく真新しい雪が覆い



樒にも落葉にも積もるその風景が
季節の移ろいを見せてくれました。



◆山道へ入る

 どうどうと
稜線から風の音が聞こえる。



 さあ沢を渡って森へ入ろう
私を育ててくれた山へ帰ろう。



                          まだもののかたちに雪の積もりをり  片山由美子