猿板

遊山黒子衆SARUの記録

和宏さん花巡礼「高嶺の花」 承

雨の高知道

 雨降る土佐から和宏さんと
山猟師Kさん、歯医者さんと共に
四国山地を貫く高知道を走り
伊予の名峰東赤石山を目指しました。
◆高みを目指す道
 登山口の瀬場から頂まで
全長9.5km標高差1.036mの
四国屈指のロングコースは
遠征への鍛錬にはもってこいでしょう。

◆時を遡る道
 ここは植林や畑跡など
人の暮らしを残す山麓から
登山道が始まります。

自然がその跡を飲み込み始めた
中低木の若い森を抜ければ
自然林の風景に変わります。

◆変化を昇る道
 里人が積んだであろう
苔むした石段を登っていると
時折流れる雲の間から日が射す。

ずいぶん緑濃くなった森に
鮮やかな朱色のツツジが揺れ

天の変化を告げる風が
深い森から白い炎を立てる。

その静寂の向こうから
水が奏でる風のドラムが鳴り響き
森の奥から白い龍が現れました。
   千年の杉や欅や瀧の音  草間時彦