猿板

遊山黒子衆SARUの記録

八田さんの自家旅「皿ヶ峰」 裏山でのこと

乾杯

 「八ちゃん、久しぶりだねぇ〜♪」
「とっちゃんも忙しそうだったね。」
私も何が嬉しいかって
この繋がりが20年続いていること。
◆新しい山道へ
「また山を見直し始めたんだ。」
写真集まで出版した彼がカメラを置いて
最近新たな山歩きを始めたと言う。

◆松山の裏山へ
 皿ヶ嶺愛媛県中予地方の東温市
久万高原町とに跨る県立自然公園を擁する山。
松山市からも見えるフラットな稜線が
伏せたお皿のように見えるのが名の由来。

「良い森があるんだよ。気づかなかったなぁ」
お天気に恵まれた翌日曜日は
日本中の山を歩いた彼が見直したと言う
八ちゃんが住む街の裏山へ向かいました。

◆人の関わりへ
 大きな街の背後に位置する山塊には
所々に人の暮らしの跡が見られます。

「苔むした石垣が良いねぇ」
所々で湧き出す美味しい水も
かつてこの峠道を行く人の喉を
きっと潤してくれたことでしょう。

◆雨上がりの森へ
 「わぁ!大きなケヤキ。」
この森に長く生きる大木が現れる。

街の喧騒が鳥や蛙の歌に変わる
そんな雨上がりの森に
地下足袋を履いた八ちゃんと
私達は分け入って行きました。

                            雨蛙見ゆるがごとく鳴きにけり  日野草城