雨降り止まぬ週末の
私達の土佐遍路道は西へ進み
和宏さんが産まれ育った
土佐市に入って行きました。
◆雨降りの遍路道
「故郷のお寺は一緒に歩きたい」
寺から少し離れた場所に車を置き
和宏さんは雨降る故郷の道を
ろくべえさんと共に歩き始めました。
◆第三十五番 医王山・清瀧寺
養老7年行基が本尊薬師如来を刻み
寺を開創し景山密院繹木寺と称したという。
その後、空海(弘法大師)が巡錫
五穀豊穣を祈願して山中で一七日の修法を行い
満願の日に金剛杖で前の壇を突くと
清水が湧き出て鏡のような池になったことから
醫王山鏡池院清瀧寺と改めたという。 (「寺伝」より)
◆第三十六番 独鈷山・青龍寺
弘仁年間空海によって開基されたとされる。
真言密教の奥義を伝授された空海が帰国の折
有縁の地に至るよう独鈷杵を東方に向かって投げた。
空海はその独鈷杵がこの山中にあると感得し
嵯峨天皇に奏上。弘仁6年唐の青龍寺と
同じ名の寺院を建立したという。 (「寺伝」より)
◆再び旅立つとき
ろくべえさんの遍路は後どの位だろう。
土佐が一番好きだと言ってくれた
ろくべえさんを待っているご縁は
計り知れないものがあると思う。
それは私が子供の頃から感じている
祈りの島四国の文化がそう言っている。
つぎ会える時を楽しみにしています。
私達との遍路道はここで終わりますが
私達はいつでもこの土佐で待っていますから。
行ってらっしゃい!!
雨やどりやがて立ちゆく遍路かな 清原枴童