猿板

遊山黒子衆SARUの記録

土佐遍路道の遊山  承

五台山から

 眼下に高知市を一望する五台山は
私が子供の頃の遊び場でもあり
この山頂にある古いお寺から
私達の土佐遍路道は始まりました。
◆第三十一番 五台山・竹林寺
 神亀元年(724年)聖武天皇
唐の五台山で文殊菩薩に拝する夢を見て
五台山に似た山を捜すように命じ
この山上に堂宇を建立した事が
起こりだと言われる竹林寺

 大同年間(806〜810年)
空海弘法大師)が滞在修行し
堂塔を修復したと伝えられます。(「寺伝」より)

             

◆第三十二番 八葉山・禅師峰寺
 聖武天皇の勅命を受けた行基
海上安全を祈願して堂宇を建立したのが起源。

空海弘法大師)はここを霊地と感得し
虚空蔵求聞持法の護摩を修法
十一面観世音菩薩を刻んで本尊として祀り、
現在の寺名を定めたと言われています。(「寺伝」より)

 初代土佐藩山内一豊以来の歴代藩主が
参勤交代で浦戸湾を出航する際に大海望み
航海の無事を祈願したと言われる禅師峰寺
最も土佐らしい風景を持つお寺かも知れませんね。

                                   遍路笠沖は黒潮流れをり   益本三知子