猿板

遊山黒子衆SARUの記録

神隠し遊山2012冬 賢者の心

バイカオウレン咲く

 土佐で生まれ育った植物学者
牧野富太郎先生がこよなく愛した
バイカオウレンが咲く牧野植物園に
私の愛する仲間をご案内しました。
◆託されたもの
 「人の一生で
  自然に親しむということほど
  有益なことはありません。

  人間はもともと自然の一員なのですから
  自然にとけこんでこそ
  はじめて生きているよろこびを
  感ずることができるのだと思います。

  自然に親しむためには
  まずおのれを捨てて
  自然のなかに飛び込んでいくことです。

  そしてわたしたちの目に映じ
  耳に聞こえ
  はだに感ずるものをすなおに観察し
  そこから多くのものを学びとることです。」

◆学ぶべきもの
 この言葉は人の傲慢な心を捨て
生涯清貧を良しとする無垢な心で
自然の中に身を置いた一人の植物学者が
私たち子孫に託した大切な遺言であり

老子の「無為自然」に繋がるその心こそ
「21世紀の環境文明」が必要であるのなら
それを拓く原動力になると思っています。


   形見とて何か残さん
      春は花夏ほととぎす
         秋はもみぢ葉   大愚良寛