土佐で生まれ育った植物学者
牧野富太郎先生がこよなく愛した
バイカオウレンが咲く牧野植物園に
私の愛する仲間をご案内しました。
◆託されたもの
「人の一生で
自然に親しむということほど
有益なことはありません。
人間はもともと自然の一員なのですから
自然にとけこんでこそ
はじめて生きているよろこびを
感ずることができるのだと思います。
自然に親しむためには
まずおのれを捨てて
自然のなかに飛び込んでいくことです。
そしてわたしたちの目に映じ
耳に聞こえ
はだに感ずるものをすなおに観察し
そこから多くのものを学びとることです。」
◆学ぶべきもの
この言葉は人の傲慢な心を捨て
生涯清貧を良しとする無垢な心で
自然の中に身を置いた一人の植物学者が
私たち子孫に託した大切な遺言であり
老子の「無為自然」に繋がるその心こそ
「21世紀の環境文明」が必要であるのなら
それを拓く原動力になると思っています。
形見とて何か残さん
春は花夏ほととぎす
秋はもみぢ葉 大愚良寛