晴天恵まれた12月30日の朝。
わいちゃんを加えた私達パーティーは
峠道を越えて再び行者小屋へ向かいました。
◆静かな朝のこと
「赤岳が呼んでいる」
朝の斜陽に光る霧氷林を観て
私はそう感じました。
◆阿弥陀様に見守られ
この瞬間の為に私達は
600kmを駆けてきたのだ。
時折、雪煙を上げる文三郎尾根で
ろくべえさん達の一挙手一投足に
全神経を集中するtochikoと私。
雪と氷を確かめながら
先頭を行くわいちゃんを待つとき。
三人の経験者と二人の初心者の心は
この時確かに結ばれていた。
◆Last attack
稜線に叩きつける強風も
二人に経験して欲しかったもの。
頂への切り立った最後の岩場をよじ登る。
◆Congratulation!!
晴天無風の頂が迎えてくれた。
彼方にある富士山も笑っていた。
◆結ばれること
声を掛け合い赤岳鉱泉に帰る道。
この時私達五人の心は
阿弥陀様の懐で一つになっていた。
そう。人生はニコニコ顔の命がけ。
仲間と共にいなければ笑っていられないものね。
有り難いね
みんなありがとう。
雪嶺の星おのおのの音色あり 舘野豊