猿板

遊山黒子衆SARUの記録

絵金蔵へようこそ 絵金のこと 

絵金蔵

 台風近づく三連休の始まりは
和宏さんと二人で香南市赤岡町の
「絵金まつり」を訪ねました。
◆絵金まつりのこと
 赤岡町には土佐の絵師絵金の描いた
土佐芝居絵が須留田八幡宮の宵宮と
絵金祭りの宵にだけ蔵の中から目覚め
商店街の軒先にその姿を表します。

◆異端の絵師「絵金」
 林洞意こと絵師金蔵「絵金」は
もと土佐藩御用を勤める狩野派の絵師でしたが
贋作事件に巻き込まれ姓を召し上げられ
作品全てを焼き捨てられ城下追放となりました。

追放の後野に下った謎の十年間を経て
ふたたび「町絵師 金蔵」として
土佐赤岡の街に蘇りました。

◆人生の光と闇を描く
 しかしその復活は華やかな狩野派としてではなく
酒蔵をアトリエにおどろおどろしい芝居絵を描く
イラストレーター「絵金」としてでした。

そんな悲運の絵師の類い希なる才能を
今に残るまで輝かせたのは
虐げられた異端の絵師絵金の芝居絵を
熱狂的に迎えた土佐人気質と風土だと思っています。
  かき立てて見てもさびしき燈籠かな  二柳