猿板

遊山黒子衆SARUの記録

和宏花巡礼「東赤石山」 雨の山のこと

ヤマアジサイ

 時折落ちてくる雨しずくが
山紫陽花をゆらす梅雨の遊山。
街に居れば不快に感じる湿気も
心地よく感じるのは不思議な感覚です。
◆分岐にさしかかる
 瀬場谷を越える橋を渡り
赤石山荘と東赤石山の分岐に至り
いよいよ核心に向かう急登が始まります。

◆滝を渡る
 先ほど木々の間から見えていた
八間滝の天辺に辿り着きました。
ここが最後の水辺となります。
 「一本(休憩)しようか。」

自然に還りたくさん汗をかいて
涼風吹く水辺でシャツを脱ぎ
手拭いを濡らし身体を拭く心地よさは
この上ない贅沢のように感じます。

◆歩け歩けと励ましぬ
 長い急登が続く登山道は
カメラを出す気にもならない
気温の中にありました。

そんな黙々と歩く私達を
道の傍らで励ましてくれるのは
純白の小さいウツギたちの花でした。

                                 卯の花は日をもちながら曇りけり  千代女