猿板

遊山黒子衆SARUの記録

河童の日々遊山 山靴のこと

匠の靴作り

 私にとって2足目になる
匠が作った山靴が届きました。
早速オイル塗りを始めなくては(嬉々
◆自分のものにする
 オイルに漬けた皮を使って作る
メーカーものの革靴と違うgoroの靴は
オイルをたっぷり塗り込むことから始まり
それは皮の細胞構造の通気・透湿性を保つと考えます。

◆保険であること
 無雪・有雪期また日帰り・テント泊と
私は向かうフィールドと荷物に応じて
それぞれに合った靴を揃えています。

それは贅沢な事かもしれませんが
私にとってこの楽しみを長く続ける
身体の為の保険料だと思っています。
 Standby OK!!
◆軽量化のこと
 昨今の軽量化は合理的なものです。
たとえばバーナーは食の楽しみをどうするかで
別に私達の様に手間と荷をかけて行う必要はなく
お湯さえ沸かせばお腹を満たすことは出来ます。

テントにしても気象予報の精度が高まり
天気図と相談できるスキルがあれば
荒天が予測されれば止めればいいだけで
暴風雨に耐えるテントを持つ必要はありません。

◆身体の一部であること
 しかし靴はそうはいかないと考えます。
荷物を5kgたとえば10kg減量しようが
全体重が片足にかかることに変わりなく
走ればなお負担が増す事になります。

本来靴のクッションの必要性は
固い道路を「踵着地」で走る為のもので
長い登山道に持ち込む事を極端にたとえれば
不安定な砂地を歩いている様なもの。

それは足をしっかり鍛えてからでないと
逆に足の関節などの負担が増す事になり
その人の登山人生に大きく影響すると思います。

そんな意味で足を維持する耐久性を犠牲にした
製造時から劣化の始まる化繊の靴や
皮を薄くしてGORETEX等を張った革靴達は
当面私のチョイスには上がらないと思います。
  夏至ゆうべ地軸の軋む音少し  和田悟朗