猿板

遊山黒子衆SARUの記録

春の始まりヌル谷遊山 火を囲むこと

戦いの果て(笑)

 先頭を努めたあやと隊長は
我を忘れて頑張りすぎたのか
靴とズボンはびしょ濡れです(笑)
◆感じること
 夕暮れ前にヌル谷に到着しました。
でも雨上がりの地面は乾いていないので
今晩は森の東屋を借りる事にしました。

◆考えること
 標高約1,100mにあるヌル谷は
木々の芽吹きには早い様ですが
森に春を告げるバイケイソウ達は
今年も元気に若葉を茂らせていました。

「好きなところにテントを張っていいよ。」
あやとが選んだ寝床は大きな木の元。
「さあ、次は飯の支度だ!!」

◆委ねること
 雪が木々の余分な枝を剪定し
森には燃料が無尽蔵に落ちています。
そして山が集めた水も沢山流れ
人はただそれを頂くだけのこと。

その森が蓄えたお天道様の力で
暖を取り、調理し、灯りを得る。
そして二酸化炭素と灰は森に還る
大きな流れの中に人は生きてゆくだけのこと。

◆生き抜くこと
 そんな先人達の当たり前だった事を
この森の四季を通し体験して欲しい。

あやとよ。ここでいっぱい学んで
一本のマッチで飯を焚ける男になれよ。
そしていつか河童ちゃんの荷を頼むね(笑)

                  囀(さえずり)をぬけて一羽の飛びゆけり  上野章子