具材を混ぜる関西風と違い
生地・キャベツ・蕎麦・肉などを重ね
それぞれの味を楽しむ事が出来るのが
広島風のお好み焼きです。
◆別れの時
5年前本場広島から高知に来て
ウチの近所に鉄板を置いたお店が
この春閉店することになりました。
◆匠の技
玉杓子を美しいほど巧みに操り
鉄板に垂らした生地薄くのばす。
キャベツと具を重ねだし汁で蒸らす。
そばもだし汁で炒め上がる湯気。
卵を丸く広げる力の抜けた動作や
押しつけたヘラの感覚で
具材の火の通り確かめる表情。
その何一つ無駄のない美しい動作を
私は飽きることなく眺めていました。
◆行く春や
「今まで助けてもらいました。
ありがとうございました。」
ご主人は来月から名古屋にある
レストランチェーン企業に就職すると言う。
こちらこそ美味しい本場の味をありがとう。
そしてまたどこかでお会いできる事を
心から願っています。本当にありがとう。
行く春や鳥啼き魚の目は泪 芭蕉