霧の中にうす緑色の蝶が舞う。
ツツジ達の世界となる稜線は
幻想的な霧に覆われていました。
◆若葉萌える
霧のベールと水玉を纏う若葉たち。
山萌えて春から初夏に向かう
この頃が私の最も好きな季節です。
◆霧の中へ
コヨウラクツツジも霧に濡れ
ギンランが足下から語りかける
そんな稜線は音のない夢の世界。
その霧に深く続く道の先に
一際鮮やかな色が浮かんできました。
◆躑躅爛漫
記録的な春の嵐が満開期を襲った
アケボノツツジは散っていましたが
その嵐を蕾で堪えて咲き始めた
ミツバツツジは盛りを迎えていました。
しかも今年の花の数は
今まで観た事もない数があり
今年は表年の様です。
◆口福も爛漫
そんな霧のお花見野宴の口福は
青椒肉絲と焼き豚を炒飯で頂きました。
この咲き誇る花達もやがて散る。
でも散った花を「花むしろ」として
楽しんだ感性を日本人は持っています。
満開を追えば慌ただしいが
残花も良しとすればゆとりが生まれる。
そんな日本人の美意識を持てば
まだまだ美しい風景が楽しめそうですね。
花むしろ一見せばやと存じ候 宗因