猿板

遊山黒子衆SARUの記録

和宏花遊山寒峰 太陽の花

再会の時

 旧暦正月頃に新年を祝うように
春一番に咲くめでたい花が
福寿草の名前の由来です。
◆再会の時
 暗く長い植林を抜けた
お天道様が降り注ぐ明るい斜面に
福寿草が沢山咲いていました。
この山では15年ぶりの再会です。

◆パイオニアであること
 福寿草は土壌が形成される前の
水はけの良いガレ場を好みます。
ここは炭焼きなどに利用された後の二次林。

この小さい花達は元の姿に還ろうとする
自然の逞しい先駆者かもしれませんね。

◆桂子さんの話
「寒いときに咲く福寿草
 お天道様の熱で花を暖め
 その暖かさに集まる虫を利用して
 花粉を運んでもらうんだよ。」
      
 雪解けの虫が少ない頃に咲き
自然を巧みに利用する知恵なのでしょう。
そして今日は数日前の雪が残っていました。
やはり福寿草には雪が似合いますね。

◆頂を目指す
 福寿草との再会を果たし
今日はこの先の一期一会を求めて
頂を目指すことにしました。

ここから先は明るい自然林です。
稜線にはまだ冬に眠る
ブナ達の森が待っています。
   青空の端に出されし福寿草   千葉皓史