猿板

遊山黒子衆SARUの記録

立春の無名峰 雨上がりの朝

雨上がり

 標高の低い中国山地を越えた
大陸の寒気が流れ込む
南国四国の山間は
意外に多く雪が降ります。
◆南国の冬山
 また太平洋側を通過する
低気圧の影響も受けやすく
冬の高山にも雨が降り
装備にはその経験が必要となります。
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 朝の石鎚山面河登山口。
年末年始に降った大雪が
昨日の雨で相当解けた様で
面河渓は轟々と音を立てていました。

◆石鎚裏参道
 オフシーズンの景勝地
雪の名残りがある遊歩道には
雨上がりの湿った空気が満ち
それは心地よくも感じます。

遊歩道の果てに座る鳥居。
ここから石鎚山裏参道が始り
今日目指す私達だけの場所も
この道の先にあります。

◆原生の森
 標高800mの登山口から
1,982mの頂上まで続く登山道は、
国の伐採を免れた四国では
貴重な原生林で覆われています。

その植生は椿、シキミなどの温暖性から
ブナ、カンバの亜寒帯植生を抜け

四国唯一の森林限界線まで
四国の全ての植生があると言われています。

◆天を射す
 面河尾根を稜線に向かう
長い葛籠折れの道を標高を上げ
次第に雪が道に現れはじめ

やがて雪に覆われた稜線に至り
開けた視界の先には

雨上がりの流雲を貫き
天を刺す石鎚南尖峰が
私達を迎えてくれました。