日本海と太平洋が最も接近する
交通の難所「伊吹山」山麓「関ヶ原」
北に遮るもののない1,377.3m峰は
積雪11.82mの世界記録を持ちます。
◆関ヶ原を越えること
26日仕事を終えて高知を発つ。
大阪でまゆっちさんと合流し
長野で仮眠するつもりが
風雪による通行止めに遭い
関ヶ原で朝を迎えていました。
blog Rankingへ
高知を発って19時間。
諏訪南でえいじさんとやっと合流。
27日の昼過ぎに車を降り
美濃戸口から歩き始めました。
◆赤岳鉱泉に辿り着くこと
冬の陽が傾く頃
赤岳鉱泉に幕営を終えました。
一年おきに訪れる赤岳鉱泉は
来る毎にテントの数が
減っている様に感じます。
しかし大同心小同心は何も変わらず
氷雪を纏い冬の落陽に赤く染まり
私達を迎えてくれました。
さあ最も欲しいエビスと睡眠ですよ（笑）
◆風雪荒れること
「晴れるも風強し」の予報の朝。
森に守られた無風のテン場で
2日分の睡眠から目覚めました。
雪雲に隠れた稜線からは
強い風の音が聞こえていますが
ここにいても仕方がありません。
とりあえず森林限界まで行く事にしました。
行者小屋を経て文三郎尾根へ
標高を上げるごとに風が現れ
稜線から降りてくる人の
髪もまつげも凍っていました。
◆判断すること
森林限界線まで登り視野が開け
微かに青空が覗くも雲は厚く速い。
それは回復の風であると思われますが
その強い風は収まりそうにありません。
その風と天気図を観るに
明日は好転すると思われ
私は予備日を使うことを決め
28日は撤退・停滞する事にしました。
◆変化の美しきこと
晴天に向かう風が空色を呼ぶ。
光る雲が足早に駆ける空の下
冬を眠る八ヶ岳の森の黒を際立たせ
風の音が響く雲の中から
氷雪を纏った岩峰が現れ
変化の美しさ見せてくれました。
赤岳鉱泉に帰り着く頃に
見上げた雪煙を揚げる横岳は
少し悩みのあった私の判断を
それで良いと言ってくれました。
命ありて見る初雪のあたらしや 樋笠文
◆乾杯すること
気分は素早く変えるもの（笑）
森林限界まで出向き撤退したものの
現地で感じた感覚は経験に繋がります。
その貴重な経験と
ゆとりを持った行動に乾杯!!
さあ気持ちが前向きになったら
皆で持ち寄った「宴」を開き
英気を養い明日に備えましょう。
