猿板

遊山黒子衆SARUの記録

安野尾谷ノ沢猿 後編

ゴタだ!

 大陸プレートの最前線四国山地
急峻な地形は全国屈指の降雨をもたらせ
豊かな植生と深い渓谷を生みました。
◆明暗の風景
 急峻で短い四国の沢は変化に富んだ風景があり
特に木々の葉色が濃くなる真夏は
木漏れ日と影のコントラストが
日本的な風景を作ってくれます。

 また巨岩が多い安野尾谷は                blog Rankingへ
岩の間を流れ落ちる滝が多く

闇を潜り光に向かって伸る滝を登る
明暗の際だった風景に出会えます。

◆静動の風景
 四国は本州の有名な沢と比べ
入渓者は少なく靜かな時間がそこにあり
スラブを独り占め「大の字」になり
渓谷を覆う木々を見上げたり

 ダイナミックに落ちる滝で
自分だけのルートを時間をかけて
じっくり楽しむ事が出来ます。

 そしてその精神的な「ゆとり」は
「安全」に繋がっていく様に思います。
◆清水の風景   
 また営業小屋も無く人も少ない山域は
どこでも飲める清い水が流れ

 その無垢な自然は生態系を育み
“山の恵み”を手掴みで頂く事もあります。

◆涼の風景
 そして何と言っても涼しい事。
2,000m以下の四国山地の夏は厳しく
一旦沢登りの味を占めると
とても登山靴を履く気になれません(笑)

 その水が落ち着いた頃に道に出会い
いつもここでお昼を摂り下山します。
 まだ動き足らない身体を鎮める一時。
「幸せ」とはこの様な事なのでしょうね。
Sikoku beauty 猿板