猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長涼風献上仕る 静

静寂

「山高きがゆえに貴からず
 樹あるをもって貴しとなす」
 私の好きなことわざです。
◆清い水生まれいずる
 清流“物部川”のみなもと
香美市物部町に流れる“上韮生川”
その上流域名峰“三嶺”の山麓
「フスベヨリ谷」はあります。
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 高山が生む豊富な降雨が育んだ
広葉樹自然林の木々は良い土壌作り
長い年月の水を蓄えます。
そしてわき出す水は清く美しい。
 ガクウツギ
◆猿の遊び場
 SARUの沢登りはここから始まりました。
緩やかに標高を稼ぐこの渓谷は
突破困難な滝やゴルジェなどなく
比較的安全に遡行を楽しむ事が出来きます。

 しかし慣れた沢でも油断は禁物。
一回の大雨で沢は表情を変え
また人は過ちを起こすもの。
入渓前はいつも緊張が伴います。

◆沢萌える
 沢を覆う岸辺の木々は
柔らかそうな若葉を出し
谷には緑の風が吹き抜けていました。

 カワガラスミソサザイ
賑やかに囀り沢に沿って飛び
恋の季節を迎えたようです。

◆静かなる時
 沢の音は途切れることなく流れ
自分自身が山に静かに
沈んでいくような錯覚に陥ります。

 カッコウの鳴き声が
遙か天から響いて来ました。

                   うき我を さみしがらせよ閑古鳥  芭蕉