武家屋敷から望む剣山系の山並み
いつも歩いている高嶺の麓に
長い年月人が生きてきた事を感じます。
◆ 落人が生きたこと
平家が確かに生きていた事は
言い伝えとなって四国の山間に残り
この花たちはそれが形となって
今も咲いている様に感じました。
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コウライテンナンショウ
◆ 静御前
世阿弥の作とされる能楽「二人静」
静御前の霊が憑いた菜摘女が舞うところに
静御前の霊もあらわれ
吉野の奥へのがれていったときのことを語り
二人が一人のように舞いを舞う。
源義経を想う“静御前”の名を頂いた山野草
日陰を好み静かに咲くその清楚な姿に
私は強く惹かれます。
フタリシズカ
◆ 采配
源平合戦の頃に
“采配”があったのか解りませんが
武将が振った采配がその名となった蘭
その鮮やかな“紫”は都人が好む色でした。
サイハイラン
◆ 源平紅白
紅白戦は源氏と平氏による源平合戦で
源氏が白旗を平氏が紅旗を掲げて
戦場を駆け回ったことに由来します。
今回私たちが一番会いたかったのが
この“ベニバナサンシャクヤク”でした。
ヤマシャクヤクは白花が一般的ですが
ここのものはみんな紅色をしています。
ベニバナヤマシャクヤク
四国で他にない紅花山芍薬の群生に
紅旗を立て時代を駆け抜けた
平家たちの姿が見える気がします。
芍薬の 芽のほぐれたる 明るさよ 星野立子