猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoが三嶺に帰る日 稜線までのこと

シャガ 盛り

 シャガの花の寿命は一日ですが
後からどんどん蕾が開き
あっという間に花の絨毯を作ります。
◆春が来た
 tochikoの半年ぶりになる
一泊遊山の日がやってきました。
内心、不安もありましたが、
鼻歌交じりに歩き出すtochiko(笑)。
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 そんなtochikoを祝ってくれる様に
三嶺に向かういつもの林道に
ミツバツツジ達が見頃を迎え
春の訪れを告げていました。

◆森の目覚め
 林道を過ぎれば森に入って行きます。
標高1,000mを越える三嶺の森は
ブナの高木達は越冬芽を脱ぎ始めているものの
若葉はもう少し先のようです。

 でも森の春は地から始まります。
目覚めの遅い巨人に守られ
その根元に生えたトリカブトの若葉が
森の「春一番」を届けてくれています。

◆記憶にない風景
 四国の高山は稜線に出れば
緑の笹原の広い風景に飛び出しますが
この数年で鹿に食べ尽くされた風景は
tochikoの記憶にないものでした。

 人は自らに「不利益」となる事を「被害」と呼びます。
鹿が生きようと必死になっている行為を「食害」とし
その被害を及ぼす「害獣」として「駆除」し
ネットを貼って森から追い払おうとしています。

◆人と自然と
 しかし自然のバランスを狂わせたのは誰なのか?
もののけ姫”でアシタカが繰り返し
「戦ってはいけない」と叫び続けていた事を思い出しました。

 一部の人の「自然保護」という価値観が
鹿に対する「憎しみ」を生んでいる様な気がします。
 本当に鹿だけが悪いのでしょうか。
彼らは好んで堅い樹皮や笹の葉を食べているか?

              びいと啼く 尻声悲し 夜の鹿  芭蕉
◆お弁当を食べる
 様々な事を考えながら
変わってしまった風景の中で
お昼にしました。
 
 湯気あがる「ご飯」と温かい「味噌汁」。
市販のお弁当より安上がりで
容器も繰り返し使えるし
何と言っても「食」が進みます。
 「店長のお父さんの米、美味しいね」