猿板

遊山黒子衆SARUの記録

−大地への想い− 山下農園のこと

山下一穂

 有機自然農法本山町「山下農園」は
私たちの居場所の一つです。
先週末にtochikoと援農にお邪魔しました。
◆援農隊
 山下さんが就農したのは1999年
最初からお世話になり宅配される野菜達の味と
その姿勢とお人柄に惹かれ夫婦でお手伝いに通い
いつの間にか友人達も集まり
「援農隊」の隊長になってしまいました。
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◆自然の科学
 私は仕事で山間部の方と接することが多く
日常地元の方が行っている農業を見るに
そのなにげに行っている日々の作業も
適当に土を起こし種を蒔いているのではなく
「自然の科学」を尽くし、暦を読み、土と対話できる
「高い技術」に基づいているものであると感じています。

◆循環式農業
 かつて訪れた西洋人たちに
「世界で最も美しい都市」と言わしめた「江戸」
人工の約7割以上が農民であった農業大国の
排泄物まで完全に土に返していた循環式農業は
環境から何も奪わず何も残すことなく
100万人都市「江戸」のど真ん中を流れる
隅田川の水が柄杓ですくって飲めたといいます。

 その300年間、環境を何も変えずに
山地の多い島国で4千万人を養ってきた農業は
世界に類を見ない技術であったのではないでしょうか。

◆自然も循環する
 自然も太陽光を力に循環しています。
そして人が関与しなくても森は機能し
虫に食い尽くされる木々はなく
木の実などの恵みを与え生態系の礎となっています。
 「何も増やさず何も減らない。」

◆摂理を学ぶ
 かつての日本人の作り上げた里の環境は
元は「自然破壊」であったかも知れませんが、
「新たな生態系」を生み出し「自然と共存」してきたように思います。

「ここだけでまかなうことが出来る」
自然に問い自然の摂理で作物が育ち
人は「自然の科学」という高い技術で手を添え
自然の力を引き出す「農業技術の復興」
正に山下さんが目指すところは「自然」なのでしょう。

 そしてこれからも私たちは山下農園と共にあり
これからも学んでいきたいと思っています。
それは自然の摂理を理解する近道が
ここにはあると思うからです。
  そしてめぐみのあきと共に