◆森の最前線
標高1,550m付近にスキー場跡があり
ここから森の植生はダケカンバ帯に変わります。
四国の森林帯は1,200m付近からブナが現れ
風雪の強い1,500mから1,800m付近は
ダケカンバやモミなどが優勢となります。
このスキー場からのカンバ達は
北斜面にあり雪深く厳しい自然条件にあり
成長も遅いせいか私が初めて来たときと
殆ど変わりない姿を保っていました。
blog Rankingへ
◆そして空へ
森林帯を抜ければ四国らしい笹原が広がり
その向こうには抜ける様な青空がありました。
眼下には丸山荘の赤い屋根が見え
その背後瀬戸内側には沓掛山がどっしり座っています。
この山があるため気流が巻き
雪が深く吹き溜まるのですが
強い北風から小屋を守ってくれる存在でもあります。
◆頂に至る
お父さんは紅葉が始まるのは
「体育の日」であるといつも言ってました。
しかし今年は暖冬の影響か、それにはまだ早いようで
気の早い数本のコメツツジだけ
赤く染まって我々を迎えてくれました。
しかし今日の山頂はお父さんが構えてくれたのか
ここが頂上とは思えない穏やかな無風状態で
風を避ける苦労もなく宴に係ることが出来ました。
◆夕のこと
時折我々の目の前に低い雲が訪れますが
天気を崩すようなものではなく
その静かなドラマを眺めるのは楽しいものです。
お酒と妖怪通しの他愛のない会話が進み
気付けばお天道様すっかり傾き
美しい斜陽が周りを染め始めていました。
日が沈んだ後も残照に染まる雲たちは
見えなくなるまで舞い続け
やがて満点の星空に変わってまで
我々を楽しませてくれました。
今夜は第1幕・・・
この第一日目の夜を迎えるまで
まだまだ この後・・・
声を失うほどの演目がつづく
奇跡の2日間は、まだ始まったばかりだった。 by 天狗