猿板

遊山黒子衆SARUの記録

夏の姫神遊山 そして再会へ

靴を脱ぐとき

 三嶺は「蛇神」「女神」(姫神)の山で
かつては女人禁制あったと聞きました。
臨機応変
 私はイビキがひどく
山小屋に泊まれば周りに迷惑なため
いつもテント泊をしています。
 今回は条件が良ければ頂上にビバーグしようと
ライトシェルターの「ライズ1」を持ってきましたが
夕方近くに雲と強風が再び訪れ
またほかに宿泊者もいないようで
今回は避難小屋を使わせて頂くことにしました。

◆山の相棒
 私はアナログ高度計を使っています。
行動用に持っているデジタルは5hPa単位で
微妙な変化が解りませんが
針であれば読み取ることが出来ます。

 かつて冬の遠見尾根で遭遇した二つ玉低気圧から
我々を救ってくれたのもこの高度計でした。
そして今日も雲と風の到来を教えてくれました。
 
◆貸切の山小屋
 平成12年に新築された「三嶺ヒュッテ」
使用する人の心を表すように美しく使われています。

 食事は米を炊きますがレトルトの牛丼。
でも貸し切りの贅沢気分でそれでも十分満足。
 

 そして独りの晩酌が始まります。
この広い避難小屋でも独りの怖さはなく
今日の行動の充実感とともに
山頂を独り占めする幸せを感じた宵でした。

◆目覚め
 いつの間にか眠りに落ち
明け方まで目が覚めませんでした。
それほどに山にいる安心感があったようです。
表を見れば高度計が示したとおり
山を覆っていたガス去り
ハーフムーンが浮かんでいます。

 西にある百名山剱山の背後が
モルゲンロードに染まり始めました。

 夜明けです。
しかもその頂からのご来光でした。

姫神の庭
 早立ちで暑さを避けました。
明け方の澄んだ空気に包まれた姫神の庭。

 今日は私だけの頂です。

 そしてカヤハゲまで駆け抜け
振り返り観れば
姫神は私に「また帰っていらっしゃい」
と言っているように見えました。
 
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