猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長安野尾谷へ行く 沢に思うこと

沢の哲学者

◆表情を変える
 「沢登り」は「山登り」と違い
雨や水の影響を受けやすく
常に表情が変わり同じ顔を見せません。
 そして沢には登山道も道標もなく
道は自ら決めなくてはなりませんが
以前クリアーしたルートが
増水により寄りつけなかったり
逆に近寄れなかった滝なども
水が引けばルートが開けることもあります。
 blog Rankingへ
◆自然からのメッセージ
 沢には堰など人工物がある事もありますが
そのほとんどは手付かずの自然です。

そこには人にとって危険もありますが
生の自然を感じることが多いものです。

 水中を泳ぐアメゴや沢を飛ぶカワガラス
新緑や紅葉。木々の木陰や日差しなど
行くたび違う自然のメッセージが沢山あります。

 その生きた自然の中で行動するには
そのメッセージを受け取る事ができる
「経験」が必要だと思います。
主役は「自分」ではなく「自然」なのでしょうね。

◆人は助け合う
 そして我々お猿さんは力を合わせ向かいます。
もちろん一人一人が考えて行動する事も大切ですが
最も大切なことは「助け合い」だと思います。

「あるもの」が「ないもの」手をさしのべる。
沢登り」や「遊山」の本質は
自らの能力や力を持ち寄る
「助け合い」「弱者保護」なのかもしれません。

 弱いものを守り生き長らえ発展してきた
牙を持たない毛のない猿たちが
豊かさと引き替えに失った大切なものを
思い出す貴重な一時かもしれませんね。