猿板

遊山黒子衆SARUの記録

神と木霊と踊る夜のこと 前編

普賢様

◆山中の仏堂に集う
 旧暦6月23日である8月5日の日暮れ
ブログ仲間カメラマンタダコフさん家族と、
妖怪仲間の天狗と野垂れ
毎年のこの為に帰郷するナイナイ
SARUのtochiko、みずき、MADOKAは
旧物部村最深部笹上地区「明賀」にある
「普賢堂」で行われる夏祭りに集まりました。
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◆明賀のこと
 明賀は土佐矢筈山麓標高750mにある
今では5世帯の方が暮らす小さな集落で
夏は涼しいのですが冬は長く寒さは厳しい。
またいったん大雨や大雪でもあれば
深い沢は荒ぶり雪を集め孤立する事も多々あります。

 また切り立った山に囲まれ平地が乏しく
出来る作物も限られる(米すら貴重です)
そんな自然の厳しさも受け止めながら
恵みを分かち合い生きてきた集落です。

◆普賢様のこと
 その明賀を含む笹上地区の人々を
守ってきたのが普賢菩薩様で
その仏堂の歴史は300年になります。

 毎年旧6月23日の晩に行われる夏祭りは
その昔山を越えた徳島県の人々まで訪れ
出店も多く集まり踊り手は数百人にもなる
ずいぶん賑やかであったようです。

 しかし今は知る人すら少なく
我々が10年前に初めて寄せていただいた時には
踊り手も10人ぐらいの寂しいお祭りとなっていました。

◆信仰のこと
 しかし明賀の人々は
踊りが好きだと信じる普賢様に喜んでもらうために
人が減ろうが高齢化が進もうと何のその
夜遅くまでそれは楽しそうに踊り
私達も毎年参加させて頂いてます。

 今年も太夫さんのお導きで
普賢様に御神酒を奉納し手を合わせ
去年の山の無事故にお礼を申し上げます。

◆今年も帰ること
「よう来てくれた。よう来てくれた。」
「今年もよおけ(沢山)踊っていってよ。」
顔なじみになった明賀の人たちが声をかけてくれます。
数年前から通い始めたMADOKAやないないにも

 祭りの準備もすっかり整っていました。
さあ笹上方々と木霊と共に
それぞれの想いを込めて
普賢様に踊りを奉納しましょう。