猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長春の綱附森を行く 万緑

登る

◆緑が降る
 前日の雨は恵みになったようで、
木々も喜んでいるようにも見えます。
春の強い日差しも
木々の柔らかい若葉が受け止め
森は緑の光に包まれていました。

       
 その眠りから覚めたばかりの木々は
深い呼吸をしているようで
新しい空気と共に体の隅々まで
緑が染みこんでいく感じがします。

◆森の恵み
 尾根まではブナの森が続きます。
その地面はとても柔らかく
厚底の登山靴でも気持ちよさが伝わり
街での疲れが吸い取られる様に感じます。

 この落葉によって出来た腐葉土の層は
水を蓄えるだけではなく
そこに生きる微生物がつくる有機物が
森だけではなく、川に流れ海まで至り
豊かな生態系を維持する礎となります。

◆空と大地を繋ぐ
 何百年生きたのでしょうか。
栃の大木を見つけ休憩する事にしました。
椅子のように曲がった幹に腰掛けると
抱きしめられているような安心感を覚えます。

 その大木は空に向かって大きく広げた枝で
太陽のエネルギーを受け止め
その根を通して大地に力を送り込んでいるように感じます。

◆風が見えた
 やがて道は急なつづら折れとなり
背の高い笹が現れ稜線が近い事を知ります。
 そのとき笹が揺れ音を立て風が姿を現しました。
もうすぐ「緑」から「風」の世界に飛び出すようですよ。
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