猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長春の綱附森を行く 清水

森へ

◆春きたりて
 今冬は雪が少なかった為
山からの流れ出す雪解け水が少なく
しかも四国は小雨傾向で
貯水量が半分に満たないダムもあり
農業用水などの不足が心配されています。

 でも春に水が必要なのは農業だけでなく
木々が若葉を吹くときも同様で
たとえば「ミズキ」を新緑の頃
幹を傷つけると
水がしたたるほど吸い上げるため
その名がつきました。

◆緑のダム
 今回私は自然林が多く残る
奥物部の綱附森(1643m)を訪ね事にしました。
自然林は落葉の層を持ち水を蓄えます。
私はそれを実感したいと考えたからです。

◆源流の森へ
 前日久しぶりの恵みの雨があり
森の輝きにも期待が持てます。
夜明けと共に高知を発ち
R195で物部川に沿って旧物部村に向かいました。

 登山口は三嶺光石登山口です。
昨日の大雨から一転した晴天で
荷を背負っても心は軽くなっていました。
 

◆水と共に
 物部川源流域「堂床谷」を辿ります。
原生林の沢水は清く透き通り
水面に若葉を写しています。

 その冷たい水で顔を洗えば
身も心も引き締まり
まるで自分が森に同化していく様な錯覚に陥ります。

「この森は私を認識しているかもしれない」
そう思える静かなこの時が
私は好きなのかもしれません。
  

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