猿板

遊山黒子衆SARUの記録

「春猿」天狗塚遊山 風のこと

風

◆風に出会う
 「ブナの峰走り」を追い越し
森林帯を抜け笹原に飛び出せば
視野が開け心地よい風と共に、
スコンッと抜けた青空が迎えてくれました。
 剣山系西方、西熊山と天狗塚の間にある
「おかめ岩のコル」で稜線に出会うこの登山道は
かつては土佐と阿波を結ぶ峠道でした。

 何度来ても稜線は気持ちの良いもので、
登りの辛さも何処かに飛んでしまいます。
 荷物を背負ってきたであろう先人達も
同じように感じたと思います。

◆今宵のマヨイガ
 西熊山の麓に抱かれるように
広い笹原の中にテン場がありますが、
最近利用者が少ないせいか笹の浸食が進み、
現在は一張りが精一杯な状態です(苦笑)

 そして今日も訪れる人はいないようで、
マヨイガ「SARUドーム」は、
この広大な風景を貸し切りの様です。

 夕食までにはまだ時間があります。
さあ、荷物はテントにデボし、
空身で天狗様の庭に遊びに行きましょう。

◆峠を越えて
 天狗塚への道のりはダケカンバの林を抜け
「ニク立の沢」と呼ばれる数百メートル落ち込む
切り立った崖をたどるコースで
眼下に広大な森を眺め高度感たっぷりです。

 かつて峠越えの安全を祈るお地蔵さんがあった
「地蔵の頭」につけば天狗塚がピラミダルな姿を現し、
いにしえ道の峠は目の前です。

◆天狗の庭
 日本で一番標高の高い峠「躄峠」からは
北に平家伝説の地旧東祖谷村が一望です。
これこそ先人が想像した天狗さまの目線なのでしょう。

 そしてクマザサの海に点在する
コメツツジと露出した岩が調和した自然の造形は
まさに天狗様の遊ぶ庭なのしょう。
その中心に「天狗塚」は鎮座しています。
いざ!

◆天狗の座する山
 広大な笹原「牛の背」に乗る天狗塚の頂は
360度遮るものがないため
西に石鎚山系、南に太平洋と眺望が広がります。

 すっきり晴れた空も
山麓から吹き上げる風も全てが心地よく
今回のゲスト山猫さんも満足してくれた様です。
良かった、良かった(笑)

 さあ、天狗様のお庭で遊んだ後は
お待ちかね「野宴」に向かってGO!

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