猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長手箱越えを行く 承

朝陽差す

◆植えられた木々
 林道歩きは30分足らずで、
登山口に出会いました。
ここからは山中に入り
渓谷に添った急な斜面を、
葛籠折れに登っていきます。
 登り初めは高知に多い、
単調な杉檜の人工林で、
間伐など手入れされた様子もなく、
杉達は元気がないように見えました

◆夢の跡
 途中に営林署の作業小屋があります。
かつては沢山の人手で賑わったこの山間部も
使うものもなく放置されたこの小屋のように、
人の関わりの跡は今は静かに
森に呑み込まれようとしていました。

◆光指す
 2時間ぐらい登ったでしょうか、
風景は暗い植林から明るい広葉樹林に変わります。
笹床を持った大きなブナを中心としたこの森は、
手つかずの自然林なのでしょう。

お天道様は地面にまでとどき、
降ったばかりの雪が光に輝き、
心まで温かくなるように感じます。

◆長い石段
 稜線に至る最後の葛籠折れ道は、
一見ガレ場のように見えますが、
よく見れば石段であることに気づきます。

 かつて沢山の人がこの道に関わり、
作り上げたのであろう神の山への参道を
一歩一歩踏みしめ登っていけば、
風の音が次第に強くなり
稜線が近づいたことを感じます。

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