猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き 三嶺の恵み

秋の風

 今回は私がピッチをとりました。
いつもは河童が先頭。
後ろの私の状態を見て、休んだり、
発破かけてくれたり、
置いて行かれたり・・・(笑)
振り返ると河童は、屈んだり仰いだりしながら、
楽しそうにシャッターを押しています。

 八丁小屋からはメリハリのある自然林が続きます。
去年、キノコを沢山付けていた倒木も
気づかないほど、土に帰りつつありました。
その生命を終えて尚、次の生命を養う苗床になっていく・・・。
健全な森は自然の営みも早いようです。

 ここカンカケ谷の上部には、
とっておきの水場があります。
完全な地下水脈でどんな渇水期でも水量は変わりません。
正に土の中から湧き出ている、
そこから汲む事ができます。
ここからはさらに数Lの水を負荷しなくてはいけませんが(苦笑)
(いや、ほとんど河童が持つのですが・・)
ご飯も料理も美味しくなるはずです。

 さあ、水場からの胸突き八丁を越えたら、お亀岩に到着です。
疲れた身体も、昼食後の昼寝ですっかり元気を取り戻しました!
足元のシコクフウロやタカネオトギリソウの葉は赤く色づき始め、
リンドウやヤマラッキョウの花が秋を告げています。

 足元の草花に励まされて歩き続け、
ようやくピーク到着。
後の言葉はありません・・・。

さて帰りは栃のご神木に逢える、
カヤハゲコースで下り、
途中沢山実を付けているブナに出会いました。
でも実の食べ頃は紅葉時期です。
山からの贈り物を味わえる時に出会えるか楽しみです。

 尾根を巻き長い南斜面を下ると、
ご神木「大栃」の居場所に着きます。

先週、河童が言っていた通り、
栃の実の殻がそこら中に散乱し、
シシや鹿の足跡だらけです。

しかし水中に落ちた実は取れないらしく、
沢山残っています。(臭いが解らないのかも?)
栃は水辺を好む木、枯れ沢になった時に実が残るように
ストックしているのでしょうか?

 この大木もはじめは小さなドングリだったのに、
この沢沿いで生き残り、
400年以上もこの森を見守っている・・・。
堂々とした王者の風格、この根元に座っていると、
木の根の気を感じて・・・・あら?

 また河童は寝ています。   もう!

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