猿板

遊山黒子衆SARUの記録

tochikoな山歩き  「出逢い」の巻

鈴虫

 先日、我が家に秋岡さんから、
スズムシの贈り物が届きました。
このスズムシは、私たちにとっては、
特別な思い入れがあります。
 さて、日曜日は和宏さんと西条市へ、
山の「おとうさん」「おいちゃん」と呼はれ、
慕われていた方の初盆のお墓参りに出かけました。
 ご自宅に到着すると、
おかあさんと愛犬「クロ」が、
笑顔で迎えて下さいました。

 当時、月に何度も夫婦で足を運んだ山小屋。
電気もない小屋で、いつも笑顔で常駐されていた伊藤さんご夫妻。
山に登ることよりも、おとうさんとおかあさんそしてクロに
逢うただそれだけの楽しみで、
登山道を歩いたあの日。

 和宏さんとも、天狗さんともみんなここで出会いました。
あの日、山小屋で出会わなければ、
お互い知り合えないままだったかも・・・。
今、素晴らしい仲間と山歩きが出来るのも、
おとうさん、あかあさんが守られてきた
「山小屋」があったからだと思います。

 ある日、おとうさんと登山口で待ち合わせをした日のことです。
おとうさんは、6匹くらいのスズムシが入った牛乳パックを持っていました。
おかあさんに喜んでもらおうと、
内緒で持って行かれているとの事でした。
 小屋に着き、おかあさんが喜ばれた事は言うまでもありませんが、
小屋は標高1550mあります。
冬にはマイナス10℃以下にもなる環境では、
冬は越せないと思っていました。

しかしおかあさんの愛情で、翌年卵が孵り、
沢山生まれたからと、分けてもらった命が、
今、和宏さんや秋岡さん宅で毎年沢山孵っているとの事です。
 今年のスズムシを見ていると
おとうさんと一緒に登った、あの日のことを思い出します。
山小屋でも綺麗に鳴いて、おかあさんを和ませてくれたあの鈴虫に
今、ありがとう・・・。

blog Rankingへ 我が家でも、もうすぐ初鳴きが聞こえそうです。