猿板

遊山黒子衆SARUの記録

ある山小屋の同窓会のこと

笹ヶ峰頂上から

笹ヶ峰丸山荘のこと
 愛媛県西条市高知県の県境にある、
標高1,860mの笹ヶ峰(日本200名山)の8合目に、
丸山荘という山小屋があります。
その小屋を30年以上守られてきた
伊藤ご夫婦のお人柄に惹かれ、
10年ほど自分の休日を利用し通い続け、
山仕事やお客さんのお世話など、
お手伝いをさせていただいた時期がありました。
(私、公務員ですので勿論無報酬なおせっかいでした。)

◆山仕事のこと
 車を置いて片道2時間の山麓にある、
電気も水道もない四国で最も雪深いこの小屋は、
生活の全てを人力でまかなっていました。

 日々の荷揚げは勿論、
お客さんのお世話の他に、
春の布団干し、夏の草刈り、秋の薪作り、冬の雪下ろしなど、
日々なにがしかの仕事があり、
私も多くを体験し、学びました。

◆出会いを頂いたこと
 年末年始、大型連休は勿論、
一年の休みの半分以上はこの小屋にいたもので、
他の方は私達のことを、
ここの子供か従業員だと思っていたようです(苦笑)

 そんな山小屋は山の事だけでなく、
沢山の人との出会いをくださいました。
猿板に登場する天狗さんや和宏さん、H氏もここで知り合い、
丸山荘がなければSARUは存在しなかったと思います。

◆仲間が集まったこと
 そんな伊藤さんは4年前に山を下りられ、
昨年お父さんこと伊藤朝春さんは天の頂に召されました。
そしてこの日松山の山仲間水木さん達の声かけで、
お父さんの初盆のお墓参りをしようと、
昔の仲間が集まることになりました。
 お母さんは勿論、
当時、荷揚げを共にした愛犬「クロ」も、
老いたとはいえまだまだ元気でした。

◆手を合わせること
 お父さんのお墓に手を合わせていると、
お父さんの笑顔が思い出されます。
 貴方の背中を見つめ荷揚げしたあの日々は、
私にとってかけがえのない一時でした。

 そして貴方から頂いたご縁に助けられ、
今の自分がある様に思います。
ありがとう、お父さん。

カメラ屋ケンちゃん「丸山荘の思い出」へ
 この日記を作るにあたり、協力いただいた和宏さん、カメラ屋ケンちゃん、旧友スドーに感謝いたします。

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