猿板

遊山黒子衆SARUの記録

店長から冬山装備について!

kurokoshusaru2006-01-15

冬のシェルと靴については以前お知らせしましたが、
では、フィールドを歩くために具体的にどのような道具が必要になるのか?
まず、足下の裾からの雪の進入を防ぐ為に「スパッツ」を着用します。
これがないと、雪に足を踏み入れた際に裾がまくれ上がってしまいます。
又保温効果も期待出来ます。
次に不安定になる歩行のバランス確保の為に「ストック」を両手に持ちます。
良く山でストックを杖代わりに使っている方を見かけますが、
体重をかけて使うとかえってバランスを崩してしまいます。
あくまでバランス確保である事をお忘れなく。
歩行補助器具としては、
足が深く沈んでしまう場合は、ワカンやスノーシュウが有効です。
この2つですが、私は平坦な所は沈みの少ないスノーシュウを使用し、
登りで攻撃的に使う場合はワカンを使用するよう使い分けています。
何でも万能な物はありません。
その場の状況に合わせチョイスする事も必要です。
さて、雪が氷に変わって来ると、アイゼン.ピッケルの出番です。
アイゼンが利く状況になると登りはぐっと楽になりますが、
滑落すると大変です。そのためのピッケルとなります。
又滑落した場合、止める方法はピッケルの使用以外にありません。
こちらも杖として使うだけでなく、
滑落停止訓練等しっかり基本技術を身につけてからご使用下さい。
他にも、ヘルメット.ザイル等確保器具の安全確保の道具や
ゾンデ.ビーコン.スコップ等の滑落した際の保険も必要となります。
こちらの使用方法は、様々な書籍を読んだり、
私たちの様なショップの人に聞く方法もありますが、
やはり、実践して身体で覚えるのが一番です。
十分経験を積んだ方と山行を重ねるか、
山岳会や山の会の講習などを活用して頂き、
実地でしっかり身につけるようお願いします。
自然はゲームと違って「リセット」は利きません。
安全、快適の為には道具の前に慎重さと経験が必要だと考えます。