猿板

遊山黒子衆SARUの記録

シリーズ「河童の中国万歳!(仮)」

kurokoshusaru2006-01-11

鶏男
トルファンからの2泊3日の帰りの汽車で、
(16両編成の我々は8両目)
偶然前に座った漢民族の男に我々はそう名付けた。
(名前を書いてもらったが、こんな漢字は知らない)
1日目は、何も言わず寝ていたが、
2日目に停車した駅のプラットホームで、
ビール3本、焼酎1本と蒸し鶏を1羽丸ごと買ってきて、
突然我々に食え、飲めと言う。
 中国語で色々質問してくるが、
中国語の全く出来ない我々は、
漢字の筆談で何とかコミュニケーションをとった。
 鶏男曰く
「我々中国人はもっと日本人と仲良くしたい。」
「何故日本人はアメリカやヨーロッパばかりと仲良くするのか?」
「同じ有色人種ではないか」「食え飲め」等々
又、中国新聞の日本の防衛費増額の記事と、
小泉首相靖国神社参拝の記事をさしてこうとも言った。
「小泉は個人と言っているが、公人ではないのか?」
「戦争は終わっているのに、何故この様なものにこだわる。」
「我々はもっと日本と仲良くしたい」
それから以降、駅に着くたびに、鶏を1羽とビール3本を買ってきては、
「食え飲め」「乾杯!乾杯!」「中日友好」の繰り返しであった。
私には難しいことは解らないが、
彼が一生懸命訴えたいことは、解った様な気がした。