猿板

遊山黒子衆SARUの記録

一回目の雪山 其の四

kurokoshusaru2005-12-14

 とは言ったものの
稜線は更に手強かった・・・。
山麓から吹き上がった雪が、
巨大な雪屁となり、
山麓の森林帯と違い、
稜線にはツツジやリョウブの低木が多く、
雪の重みで登山道へ折れ曲がり、
行く手を遮ります。
幸い視界は利くので、
進む方向は解り、登山道を追う必要は無いのですが、
身を持って行く場所がありません。
さながら雪のジャングルです。
 さらに「韮生越え」ばかり使っていたので、
風景になじみが無いためルートがさっぱり取れません。
「あいや〜、まいったなぁ」
無理に突撃すれば、容赦なく深い雪に捕まって、
身動きが取れなくなってしまう。
 またもや始まった障害物競走に、
体力と時間は容赦なく奪われて、
今回の三嶺までの半分「白髪分岐」でタイムアウト
敗退決定です。
 でもここには「白髪避難小屋」という無人の山小屋があります。
三嶺には何十回と登っているのですが、
この小屋では泊まったことがありません。
よっし、この機会に泊まってみよう。
行き当たりばったりの遊山心が動きました。
今晩は避難小屋で、雪を溶かして焼酎のお湯割りだ。
そうさ雪見宴会としゃれ込もう!
この変わり身の速さが長生きの秘訣です。
 でも意気揚々と小屋に向かってびっくり、
小屋は半分雪に埋もれていました。
・・・・。
よっしゃ!宴会までもう一汗、小屋でも掘り出すか!