春の日差しが温かい。
空に伸び伸びと枝を伸ばす木々
この冬枯れも美しい風景だと思う。
◆春分に入る
春なかば
昼と夜の長さが等しくなり
寒さもすっかりやわらぐころ。
◆稜線の森
山火事か何かのための伐採か
若い木が多く観られる山域に
それを免れたのかブナや
ミズナラなどの大木がある。
日当たりのよい南斜面にある
大きな沢胡桃に抱かれるように
福寿草が数株咲いていた。
木々は落葉しても活動していて
わずかに熱を出し根元の雪を溶かす。
これも春を告げる風景だろう。
◆名残雪の道
台地と呼ばれる
広い鞍部に出たら山頂は近い。
この道を初めて歩いたのは
25年位前になるだろうか。
その時感動したブナの大木に
この日再会することができた。
人間社会は不安に駆られ早く変わるが
自然は長い時間をかけて変化する。
それは宇宙の原理原則に沿うためだろう。
春分の日をやはらかくひとりかな 山田みづえ